武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

市【まち】に虎声【こせい】あらん

2021/12/30、自宅で解説まで読了。本編は広電内で10/20読了。
書き込みによると2020/7/25に実家で読みはじめたらしい。かかりすぎやろw

「SFでない」ディックの処女小説。
めっちゃ長い。しかも話は目的地がわからん蛇行を続け、「何の話やねんこれ」となってくる。あの教祖どうなったん?
ある意味「人生」っぽいと言えるのかもしれない。自己セラピーのような小説とも感じた。壮大なモノローグ、自己内対話のような。
主人公が勝手に自滅していくのはのちのSF小説群と同じか。

邦題はかなり意訳で、原題は VOICES FROM THE STREET。通りからの声?
タイトルに留まらず、阿部重夫さんの訳が教養というか語彙が凄すぎ、見たことない熟語がいっぱい出てきて読むのしんどかった。訳注もアホほどある。勉強になった!
山形さんも推薦の辞で「時に異様なまでに凝った訳文」と書かれてるwが、原作の熱量を伝えるためには適切な表現だったということか。(『日蝕』の擬古文みたいな感じ?)

読書メモ
  • 夜離(よが)れ
  • 渧液
  • 40 反ワクチン、反肉食
  • バーナードショウ
  • 50 うつそみ
  • 61 ツラあて
  • 64 戦勝国の原罪意識?
  • 82 フレンド教会
  • 171 エレンのスチュアート理解ぶりすごい、羨ましい
  • ボビーソックス
  • 178 乳暈
  • 230 うれしがってる!の会話。すごい
  • 243 語り手と癒し手をともに悦ばせる
  • 255 レイシズム雑誌『夢魘』の醜悪さ
  • 262 サキュバスは女装した男!
  • 367 沖仲仕
  • 398 歔欷
  • 400 権高
  • あぎとう
  • 501 顱頂
  • 504 闃として
  • 512 佼童(わかもの)、傅粉(の)郎
  • 517 鬆
  • 522 椒(はじかみ)
  • 546 使用書→仕様書
  • (解説)
  • ギンズバーグ、ケルアック、仏教
  • アンドロイドへの慧眼
  • 驥尾に付す
  • shabby