武書房

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ヒト夜の永い夢

2019/5/3読了。「令和」最初の読書でした。

ヒト夜の永い夢 (ハヤカワ文庫JA)

ヒト夜の永い夢 (ハヤカワ文庫JA)

 

柴田勝家さんのことは西田藍さんと接点がある(超羨ましい)ことで知ったが、作品を読んだのは初めてだった。

明治×(スチームパンク+歴史改変)とでも言うのだろうか。主人公はみんな大好きな天才・南方熊楠。が発明した少女型自動人形「天皇機関」をめぐって江戸川乱歩宮沢賢治孫文植芝盛平といった錚々たる傑物たちが入り乱れ、古今夢現を自在に往還する。まことに気宇壮大かつロマンティックなSFでした。

粘菌×パンチカードってとこが「なさそうで、あったらいいけど、やっぱりないw」っていう絶妙なリアリティ加減で面白い。

偉人がいっぱいという点で、ちょうど秋に観た大傑作アニメーション『ディリリとパリの時間旅行』の日本版みたいな趣もあるな。

 

では例によって頼まれてもない校閲です。

  • p.58 機関 ここは「器官」では?
  • p.108 青年をポケットから手を出し
  • p.113 ポケットしまう
  • p.351 お読みなられ
  • p.400 見るける
  • p.531 握っていた虚しい音??