武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

泰平ヨンの未来学会議〔改訳版〕

さて、せっかく帰省を1日遅らせてまだ自宅にいるので、今年読んだ本を振り返ってみますよ。今年はなんせ忙しすぎて読む暇も書く暇もほとんどなかった。ついでに文字サイズも小にしてみましたよ。

(というかツイログによると、これは2016/12/4に読了してた。もうすぐおととしやん…)

もはや細部は覚えてないけど、いかれたテンション、ドライヴ感みたいのが続いて、45年前のSFとは思えない新鮮さがあった気がする。『君の名は。』よりも面白いかも?!

Twitterアプリに残ってたメモによると

・半裸のねーちゃんがいっぱい出てくる

・「ラブタミン」とか訳が凝ってる

・「ケツァルクアトル助教授」ww

らしい。

総じて、どこまでが夢でどこから現実かわからない悪夢的な展開が続いて、ああ、まるで現実のようだ。

システム監査技術者/ITストラテジスト

最後に書いたのが8/22か。地獄の「黒い日々」が始まる前やな…。

当時は将棋ウォーズに熱中してて、最高で1日64局(!)指した日もあった。

 

さて、先日下記4冊を近所の公園(回収センター)に捨ててきた。

2016 システム監査技術者 「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ)

2016 システム監査技術者 「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ)

 

 

情報処理教科書 システム監査技術者 2017~2018年版

情報処理教科書 システム監査技術者 2017~2018年版

 

 

情報処理教科書 ITストラテジスト 2016年版

情報処理教科書 ITストラテジスト 2016年版

 

 

情報処理教科書 ITストラテジスト 2017年版

情報処理教科書 ITストラテジスト 2017年版

 

理由は「どっちも今年受かったから」。

長かった。たぶんどっちも5回目ぐらいの受験。

ITストラテジストを最初に受けたのは2009年。その年から制度が変わって午前が1と2に分かれ、そのこと知らずに午後から受けに行って「午前2受けてませんよね?」「え、午前免除でしょ?」「午前2」→上智大からとぼとぼ歩いて帰った記憶がある。

その後が長かった。ある年は出張真っ最中で受けられず、ある年は守りに入ってNW取ったりで毎年受け続けてたわけじゃないが、いつかこれを取らねば…という思いはあった。こらいけたやろ、手応えあり!!な論文を書けたのに午後1で落ちてた年もあった。広島工業大学に何度通ったことかw

そんな憂鬱な受験生活も今年で終わった。意外とあっさりと。

システム監査のほうは「セキュリティ対策の監査」みたいなお題で、ちょうど自社でPマークとかの活動やってるからなじみある話をほぼそのまま書くことができ、わりと確信持って合格できた。将棋で言うと角を取った気分。

ストラテジストは…全っ然自信なかった、落ちたと思ってた。前年に続きIoTとかビッグデータといったセレブ用語が躍るお題、「んな経験あるか!」と絶望しつつ、上記参考書で見た「タブレット導入によるタクシー会社の業務改革」めいた話をたどたどしい言葉づかい&乱れた筆づかいで書き殴った。我ながら説得力皆無。もしやその著者(広田氏)が採点者やったから受かったんでは?と踏んでる。いや著者なら「せめてもうちょっとマシなコピーしろよw」と思うか。

ともかく、ギリギリながら合格。ありがたいことです。将棋で言うと飛車を取った気分。

今年は運が良かった。仕事面はともかく、少なくとも資格の面では。

 

記念に念願の、舶来の高級腕時計でも買お思てます。

もうええおっさんやもんな。

 

以下の2冊もそのうち捨てに行く予定。

ITストラテジスト合格論文の書き方・事例集 (情報処理技術者試験対策書)

ITストラテジスト合格論文の書き方・事例集 (情報処理技術者試験対策書)

 

 

システム監査技術者 合格論文の書き方・事例集 第4版 (論文事例集シリーズ)

システム監査技術者 合格論文の書き方・事例集 第4版 (論文事例集シリーズ)

 

 

下記2冊は…コンパクトなのと、いちおう読み物としてもまだいけそうなので(読むのか?)、当面残しとこうと思う。

ITストラテジスト午後2最速の論文対策 (TACの情報処理技術者試験対策シリーズ)

ITストラテジスト午後2最速の論文対策 (TACの情報処理技術者試験対策シリーズ)

 

 

よくわかるシステム監査の実務解説(改訂版)

よくわかるシステム監査の実務解説(改訂版)

 

( ↑こっちは家にあるのは2012年の初版)

Team Geek

夏休みの帰省中に主に珈琲館などで読み、2017/8/17読了。

オライリーらしからぬ?派手な意匠の本。

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

 

冒頭「推薦の言葉」読むほどに、これデマルコ『ピープルウェア』みたいな本では?との思いを強くしたが、本文内でもきっちり真っ先に触れられていた。あっちはマネージャ向けの良書として、こっちは担当者、「リーダー」向けらしい。

内容は、他人とともに働くときの心構えなどを説いた、いわば常識的なもの。「すげえ、さっすがGoogle様!俺たちとは住む世界が違う!そこにシビ略」なんてなことはなかった。近江商人の三方よし精神に要約できそう。

  • 何人までバスに轢かれてもプロジェクト継続できるか?の「バス係数」を高めよう
  • 他人に欠点を指摘するときに「誉め言葉のサンドイッチ」は伝わりにくいのでダメ
  • Googleでは木曜日はミーティングなし
  • ソースファイルに署名(Authorタグ)は入れないほうが楽

などなど、ちょっとしたテクが満載であった。

大きなところでは、HRT(Humility, Respect, Trust。ハートと読む)が大事。

「有害な人」からチームの文化を守ることの大切さ。ここは意外なほど「保守的」と感じたが、まあめんどくさい奴がいると効率落ちるので当然だろう。

ミッションステートメントが大事。組織の方針・目的がブレないようにということやね。

あと、「技術力」の座標として「君の飼っている金魚」〜「ドナルド・クヌース」が目盛として使われてたり、ハッカーらしい小ネタがちょいちょい入ってて面白かった。

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

2017/7/24、出張帰りの地下鉄で読了。

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

紙の動物園 (ケン・リュウ短篇傑作集1)

 

西田藍さんが紹介なさっていたので読んでみた。

ケン・リュウっていうと世代的に「スト2の主人公っぽい名前やな」とかつい思ってしまうが、いま世界的に大注目の実力派若手(私の3~4学年上)作家らしい。

読んでみて「これはたしかに実力派やわ」と思った。筆者は中国で生まれ、11歳でパロアルトに移住→ハーヴァード大卒→MS入社→独立→弁護士…という無敵すぎる経歴の持ち主で、そのプログラマや弁護士の経験も作品に活かされてる。

そういった「プロっぽさ」や技巧的なところが面白いのはもちろんなのだが、それらより何よりも、常に政治的・社会的「弱者」の視点を持って描かれているのがこの作家の素晴らしいところだと思う。村上春樹さんの言う「卵」側の立場というか。

収められた7篇はそれぞれテイストが違っており、表題作「紙の動物園」のように幻想的・すこしふしぎなものから、かなりSFな「心智五行」、中台の過酷な政治的実相を絡めた「文字占い師」まで様々。帯に又吉さんが書いてるように、読んでて「ずっと幸福」でいらるような作品群では実はない。人間のどうしようもないおぞましさも出てくる。

感想をひとことで言うと:拷問、ダメ。ゼッタイ。

黄色い本

貴重な3連休の中日(なかび)。うだる暑さの中、西日差す寝室で寝っ転がりながら読了。

おおかみこどもの雨と雪*1」を広島で観てた時、ヒロイン花の部屋の場面で、彼女が「『黄色い本』がある!」って背景に見つけて興奮してて知ったのだった。

やっと読めた。

黄色い本 (KCデラックス アフタヌーン)

黄色い本 (KCデラックス アフタヌーン)

 

1996~2001年に発表された4作の短編集。それぞれ画風・作風が違う。

全体を通して気持ちいいほどに説明しないスタイルで、誰の(発言|思考|空想|事実)なのかぱっと見わからないコマもある。

社内恋愛がテーマの「マヨネーズ」微妙にエロティックで良かったけど、結末が納得いかん!w

各話の扉にある謎の「かえる4コマ」も渋くて素敵でした。

*1:もう5年前なの?!!やばすぎるな

猫も、オンダケ

やっと読めた。福岡の若干しょぼくれた新居にて西日を浴びながら。ちょっと感無量。

猫も、オンダケ (角川コミックス)

猫も、オンダケ (角川コミックス)

 

糸井さんがTwitterで宣伝してたの見て知って、しばらく品切れでなかなか手に入らなかった。

1年ほどして落ち着いてから買ったけど、広島勤務が終わる頃でバタバタ。

これぐらい軽い本なら読めるやろ、って転勤先の天神のウィークリーマンションにも持ってったけど、結局これすら読める余裕がなかった。

 

内容は1970年代、和田ラヂヲ先生の故郷である愛媛が舞台。和田家のパロディと思われる「恩田家」の4人を中心に、特に大きな事件も起きない日常が淡々と描かれる。

4コマ形式だが特にオチらしきものがない回もある。しかし「くくっ」と笑ってしまう話も多いし、たしかにこういう家庭は日本のそこかしこにあった/今もあるのだろう、と思わせる。俺もサツマイモの天ぷらが懐かしくなる。

 

きょうの猫村さん』を読んだ日を思い出した。

三鷹の図書館で借りて読んだのだった。手元の読書メモによると2009年(!)。

当時既に「学生のころ流行った猫マンガ」ぐらいの認識でなんとなく読んでみたのだが、いやーこれは巧いな~、面白いな~と思った。

教授の「猫村さんは働き者なんだね しかし… 時々休んでぼんやりしなさい」という台詞に、ああ俺はそんな日年に1日もないな…と情けなくなった記憶がある。

それから7年である、恐ろしいことに。俺は相変わらずバタバタしてる。いろんな人が結婚したり出産したり離婚したり転職したり諸々やってる間に、相変わらず一人もしくは二人で、しょぼくれた日常を営んでいる。

ラーメン食べに行こう。新居の近くにもわりとうまい店があるらしい。

吾妻ひでお ベストワークス 悶々亭奇譚

ほぼ巻末の「スペシャル鼎談」(吾妻先生と西田藍さん、大森望さん)目当てで買ったけど、漫画も面白かった!

半分ほど出張の合間に読み、残りをさっき読了。

『プランコ君』の「ファンタジア」は『さまよえる成年のための吾妻ひでお』で既読だったが、他はたぶん初めて。

 すべての話が狂ってる。SFチックなのもあり、ひたすらどうしようもない下ネタが続くのもあり。

『墨東奇談』が4ページカラーで、幻想的でかっこいいと思った。(ある意味どれも幻想的ですが)

 

まあ言うたらむちゃくちゃな、エログロ・ドタバタな話ばっかりなんやけど、読んでるとちょっと自由な気分になれた気がする。日常の雑事も世の中の面倒ごとも、もう別にどうでもええや~んていう。

 

ちなみに西田さんは自前の白いセーラー服でご出演されています。