武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

ロウソクの科学

2020/3/15 に購入、2020/1/15-29 で読了。

おそらく60年以上前、父が中学の時に先生から薦められて街の本屋(実家は本屋などない村である)でこれを買って読んで感銘を受けた、という話を聞いてからいつか読まねばと思っていた、歴史的名著をついに。
↓これの約130年前のクリスマス講演の実況本。 takeshobo.hatenablog.com

ただ、やはり実演を見てないとつらいなw
理解の助けになるように図も追加してくださってるけど、白黒のイラストなので今イチ様子がわからん絵もある。当時の時代背景も訳注に補足するなどの工夫もされているのだが。
あと「既知の結論を裏付けるための実験の羅列」という感じもあり、あんまり発見&納得感はないかもw まあ限られた時間内で実演する必要があったのでそれはやむなしか。

講演自体もさることながら、巻末付録の「ファラデー 人と生涯」も感動的。科学(化学)を愛し/に愛された人であったことがよくわかる。

覚え書き

  • p.92 「私は、この実験を皆さんにお見せするのをちっとも恐れていません」現代ならアホ親が抗議しよるかもな。
  • p.96 重さの最小単位「1グレーン!」
  • p.102 「電報を送ってくれました」いまで言うLINEみたいなもんか。
  • p.107 コック(H・H・H)って、図に「'」とかない?
  • p.115 hundred-weight こんな単位もあるのか
  • p.127 窒素の偉さ。
  • p.133 「ぼうこう膜」!
  • p.140 もはや単に「ぼうこう」
  • p.151 ここでも和ロウが登場。開国の数年後やから不思議ではないのか
  • p.165 「悪い空気」w
  • p.170 「私たち自身がロウソクのようなもの」。ここから一気に感動的になる
  • p.199 環境問題に関心を持っていた
  • p.204 Encyclopedia Britannica を読み耽って電気を勉強。熱い
  • p.211 「おそらくフッ素のために健康を害し」デイヴィーも若めに亡くなってる。科学が人類に曇りなき希望を与えてた時代だったのだろう。
  • p.212 幸運なファラデー。敵国の科学者を厚遇するナポレオンもすげえ!
  • p.219 恩師デイヴィーとの確執。なんて「人間ファラデー」っぽい
  • p.230 「私の人生は楽しいものであり、望みうる最上のものだと思っています」まさに。
    そう言える人生にしたい。