武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

帰還兵はなぜ自殺するのか

話題になったこの本、去年6月に買ってずっと積んでたけど、2016/8/27やっと読了。

帰還兵はなぜ自殺するのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

帰還兵はなぜ自殺するのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

 

ベタな言い方すると「圧倒的な筆力」!であった。凄い。
訳もかなりこなれていて読みやすい、が、内容は非常に重い。

 

ノンフィクションではあるが、一級の戦争文学のようにも読める。面白かったと言うと不謹慎だが。私は村上春樹さんのこの本を思い出した。

アンダ-グラウンド

アンダ-グラウンド

 

文章巧すぎて逆に脚色に見えるほどで、「アンタそれ見てたんかい?」「ほんまにその時そんなこと言ってたん?」な描写も多い(車内での夫婦喧嘩の場面など)。しかし「附記」を読むと筆者はほんまにイラクで従軍してるし、粘り強くヒアリングや調査してる。凄い、これこそプロの仕事やと思う。

 

戦争が文字通り「非人道的」であることを嫌というほどわからされる、傑作というか、うーん…凄い本でした。

戦争したがってる奴らは一回これ読め!