武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

反衆愚な美しい本

バタバタしててちょっと間が空いてしまった。

有名なこのSF小説を読みました。 これも黒い表紙。

2014年の新訳だけに、かなりこなれてて読みやすい。

ただ、ブラッドベリってほとんど読んだことないけど、暗喩連打&詩的な表現多く、「うお、格調高ぇ・・」って最初はちょっと頭に入ってきにくかった。

 

話としてはいわゆるディストピアもの。衆愚政策(反知性主義) vs 草の根知性という感じで、今見るとかなり戯画的な構図ではあるが、いろんな引用や鋭い比喩が散りばめられ、目を瞠らされる。後半になるにつれ思わぬ展開が加速していき、どんどん面白くなっていった。

やはりベイティーのアンチヒーローっぷりが強烈で、物語に不可欠なテンションを添えてる。

フェーバーの老賢者ぶりもなかなかいい味です。

 

ミソジニーっぽさがあったのはちょっと気になった、「わかるわかるー」ではあるけど。たまたま?(クラリス萌え、はわかるが)