2023/4/9 - 5/22 で読了。広電で日々10頁ぐらいずつ読んで。
おそらく私にとって初めてのUKLG(ジブリのゲド戦記は観たけども)。
両性具有で発情期(ケメル)があるという「ゲセン人」のSF的設定も思考実験として面白いが、ひたすら無情な・過酷な自然との戦い(逃避?)が絶望的で。
地球人には理解困難な「シフグレソル」という概念を創作・導入してるのも面白い。
増えた語彙
文庫版は77年刊行~95年に訳文が一部手直しされたらしいが、それでも難しい単語が多かった。小尾さんの教養のたまものか。
- p.44 象嵌
- p.147 先入主
- p.175 余燼
- p.178 稠密
- p.245 讒訴
- p.254 塊茎
- p.272 突兀
- p.276 燧道(隧道?)
気になった点
- p.80,158 この「申される」はよくある誤用で「おっしゃる」が正しいのでは?
良かったところ
- p.70 「なぜそんなに早く走るのか?」
- p.85 目の見えぬ外科医に等しい
- p.85 「歌人の声を治療してしまうのですか?」
- p.132 文明と戦争についての洞察がすごい
次は『所有せざる人々』読もう!