武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

21世紀のための吾妻ひでお

システム監査技術者試験に落ちた失意の夜、珍しく早めに上がれたので丸善で買って帰り、翌朝読了。

復刻本というかやや豪華本な感じで漫画としてはわりと高価なのですが、うしじまいい肉さんのエロかわいい表紙、これだけでも価値がある!と自分を説得した。

21世紀のための吾妻ひでお Azuma Hideo Best Selection

21世紀のための吾妻ひでお Azuma Hideo Best Selection

 

1980年前後(俺の生まれた頃!)の作品の中から山本直樹先生が選んだ作品集。山本さんの解釈によると、その頃が「やけくそ期」と「不条理期」の境目にあたるらしい。

たしかにやけくそor不条理な作品ばかり、で、やりたい放題。あとがきで吾妻先生が“「もう仕事なくなってもいいから好きなこと描こう!」と思っちゃった”と書いてる通り。伸び伸びしてるなー。

あとは筒井康隆の短編のようないわゆるスラップスティック感が強い。解説でも言及されてるように、コマとコマの間の飛躍、展開の速さがすごい。ほぼ無茶苦茶、でも面白かった。『ちびママちゃん』33話いいなあ。

 

いちファンとしてリアルタイムに読んできた編者の貴重な証言を交え、でもWikipediaにもかなり頼りつつw、のゆる~い解説も良かった。