武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

無印良品の教え

2022/5/22読了。立場柄こういう本も読んどかなあかんやろ、という不純な動機で買って2022/1/16から読みはじめたけど、なかなかに長く途中ダレて、えらい空いてしまった。新書らしからぬゴツさ。

面白くためになる内容でした。
個人の経験や感覚に頼るのではなく、誰でも同じ結果を出せるようにすべての業務(採用や育成、出店計画さえも)をマニュアル化する。という無印良品の「仕組み」ドリヴンな経営手法を惜しみなく披露・説明した本。

情報共有、「見える化」、書類のフォーマットを統一する(正規化)など、現代のIT業界から見たら当たり前のことにも見えるけど、それを2001年の社長就任当時から徹底的にやり続け、磨き続けてきたというのが凄いということか。巨象も踊るではないけど、無印にもいわゆる黒歴史な時代があったという事実には励まされる(?)。

私がいる業界とは業態が違いすぎるので一概に真似はできないが、間違いなく参考にできる部分はあるだろう。
松井さんは「マニュアルは自分たちで作って常に改善していかないと意味がない」といった趣旨のことも書いてる(しまむらのマニュアルを真似しようとして失敗したエピソードも p.109 に出てくる)。自分の組織を、会社を、どうしていきたいか考えながら実行していかねば。

新しい国に法人を立ち上げる際は基本的に一人だけ社員を派遣し、家探し、事務所探し、採用などすべて一からやらせるとのこと。すげえな。めちゃくちゃ鍛えられるやん……
WORLD MUJI は世界の一流デザイナーが「匿名で」参加してるというのもすごいと思った。
無印良品」という商標が許可されるまで10年ぐらいかかったという話も面白い。