武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

オートメーション・バカ -先端技術がわたしたちにしていること-

2019/1/20やっと読了。買って3年ほど積んでたし、読みはじめてからも8か月近くもかかってしまった。

オートメーション・バカ -先端技術がわたしたちにしていること-

オートメーション・バカ -先端技術がわたしたちにしていること-

 

「何でも機械任せにすると人間退化するで」という一見ラダイト的、「ゲーム脳」っぽい退行的主張のように思えてしまうが、豊富な研究の具体例、専門家の知見をちりばめた冷静かつ時に情熱的な論述はなかなかの説得力を持ち、新しいもの=いいものという我々のナイーヴさを撃つ。

ハイテクやコンピュータ技術をすべて否定してるわけではもちろんない。「手になじむ」道具、人間の能力を拡張するテクノロジーは人間にとって有益なのだ(なんせ著者は READ DEAD REDEMPTION を愛好するゲーマーでもある)。しかし判断力、想像力、何より適応力を無用化するような技術は危険だと著者は繰り返し警告する。それは道具の設計者≒ビッグブラザーに支配される道だ!フロー状態を取り戻せ!!

…という啓示を、著者ニコラス・G・カーは英文学専攻だけあって詩的に歌うように宣べてくれる。その「リズムや韻に工夫が凝らされてい」る文体は訳者あとがきで「日本語訳のなかで完璧に再現するのは難しい」と書かれてるが、いやいやこの訳も美しい、自然で読みやすい文章でした。誤字脱字が一つもないのもいまどき貴重ですばらしい。

ただそのゲームのネタバレあったのはいただけない……

周縁漫画界 漫画の世界で生きる14人のインタビュー集

鬼才・姫乃たま先生が崇める漫画家の先生方へのインタヴュー本。2018/12/2読了。

コミックビームの連載とのこと。(残念ながらおおひなたごう先生は登場せず!)

インタヴューといっても台詞はほとんどなく「地の文」がメイン。なので姫乃たま先生のフィルタを通して書かれた、愛と敬意と感謝にまみれた世界が読めます。

周縁漫画界 漫画の世界で生きる14人のインタビュー集

周縁漫画界 漫画の世界で生きる14人のインタビュー集

 

松田洋子先生ファンなので買ったけど、例のメロウな文体でするすると気持ちよく読めました。これ読んで新井英樹先生の『宮本から君へ』も買った。読もう!

こんな神々しいアイドル様からアイドル視される漫画家の先生方はすごい、憧れる!!と思った。

緋文字 (光文社古典新訳文庫)

例によって西田藍さんの書評経由で去年買い、2018/11/24やっと読了。私にとって初ホーソーン

緋文字 (光文社古典新訳文庫)

緋文字 (光文社古典新訳文庫)

 

なんせ170年近く前の小説なので大仰さは否めないが、新訳ということで概ね読みやすい。「税関」の老害どもの描写は辛辣すぎて現代でも通じるおもろさw。ホーソーンって俺の中でエマソン、ソローとなんとなくかぶってたけど(大学のパンキョウでまとめて習ったと思う)、実際3人は親交あったということもわかった。

キリスト教の有害さに終始イラつかされる話。へスター・プリン不憫えらい美しい強い!パール不憫かわいい天使かしこい幸せになって!!ディムズデールは勝手にくたばっとけボケ。

訳者小川高義さんのあとがきもこの人ならではで面白い。ちなみにこの書名、日本では「ひもんじ」と読むのが主流だが、別に伝統的な熟語でもないし「ひもじ」でもいいらしい。

「恋愛」がここまで迫害される野蛮な時代から、人類は多少は進歩したのだなあと思う。大して変わってない部分もあるが。

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

横川商店街のフタバ図書で広電待ち中に見かけ、すごい釣りっぽいけどすごい面白いらしい、てことで購入。2018/11/23、東京出張の往復ですぐ読了。

たしかにむちゃくちゃ面白かった。

著者は私とたぶん同学年。元ヴィレッジヴァンガード店長というだけあり読書量・プレゼン力が卓越してるし記憶力・再現力もすごい。元来クラスで浮いてるような内気で人見知りな人、のはずなんやけど、この行動力と熱意、最終的には無敵の社交性まで身につける。立派なビルドゥンクスロマンであり自己啓発本ですらある。いわゆる人間賛歌!!

俺ももっと熱く・深く・広く生きねば!と唸らされた。いわゆる出会いに感謝!!

富豪刑事 (新潮文庫)

2018/11/3読了。読んだのは2006/4/5の39刷、帯には深田恭子さん(2006/4/21スタート『富豪刑事デラックス』宣伝)、なのでそのころ買ったんと思う。積みすぎや!

富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事 (新潮文庫)

 

富豪刑事のXXX」もしくは「XXXの富豪刑事」というタイトルの4編が収められた短編集。さすが筒井先生、各編で新しい工夫が凝らされており飽きさせない。

私が生まれる前に書かれた作品で、時代を感じるところもある…「ホテル」が高級なもので、暴力団員がみんなホテル慣れしてないなど。あと警官たちを喩えるのに「往年の名優」たちの名前がいっぱい出てくるが、それも世代的にわからんw しかしやはり面白い。

主役の富豪刑事こと神戸大介(かんべだいすけ)はいかにも中川圭一っぽいが、この富豪刑事が『小説新潮』に連載開始したのが1975年、『こち亀』がその翌年からなので、こっちのほうが早かった。といっても「金持ちの刑事」というアイディア自体は、本作以前にも『バークにまかせろ』というTVドラマがあったらしいし、わりと定番ネタなのかも(最近やとヴェルーヴェンの同僚ルイもそうやね)。

余談だが、2005年のTV版ではてっきり深田恭子さんが「浜田鈴江」役なのかと思って読んでたら、なんと大介役やったのね。大胆な翻案やな~。

野火 (新潮文庫)

3年前に映画化されましたね。リリーさんが鬼気迫ってた。

観たあとこの本を注文したけど、当時品切れなっててなかなか届かず。

2018/10/25やっと読了。時間かかりすぎやろ。

野火(のび) (新潮文庫)

野火(のび) (新潮文庫)

 

打ちのめされるほど凄い小説でした。

とても60年以上も前に書かれたとは思えないほどの現代性を感じた。極限状況でも働く知性の強さ、写実・幻想・思弁をグルーヴィーに転移する文章の美しさに痺れる。こういう作品を「普遍性がある」と言うのだろう。

戦争の野蛮さ、愚かしさを後世に伝える傑作。

情報処理教科書 ITサービスマネージャ 2017~2018年版

読了、というかやり了はできず。帰省中の2018/8/15に開いたものの、まともに勉強しだしたのは10月入ってから。試験前日の10/20までに午後1の出そうなとこを優先的にやった。

そして初受験で合格!会場を間違える(県立広島大学やのに広島工業大学に行ってしまった、ほの湯つながりかw)という壮絶インシデントありつつも高速タクシーで奇跡的に挽回し。

情報処理教科書 ITサービスマネージャ 2017~2018年版

情報処理教科書 ITサービスマネージャ 2017~2018年版

 

この本のおかげです!ありがとう金子先生!!

と言いたいとこやけど、正直他人に薦めるべきかはわからない。去年AU/STに受かった俺やからその余技的に受かれただけというのが真相な気はする。それぐらい「こんな薄い解説で(一般の人に)わかるか!」と何度も思った。他の本と比べたわけじゃないから何とも言えんけど。

そもそもこれ、書名からもわかるように去年出た本である。つまり2017年の試験問題は収録されてなく、鮮度が低い。それほど過疎な資格なのだろう、出版社側も受験者数に鑑みて戦力を絞ってるのだろう…とやや寂しい感じで勉強してました。いつかIPA試験もなくなる日が来るのかしら……

ともかく。これで聖IPA学園の高度区分はすべて修了!!! 卒業や!

来年からは恒例の春と秋の憂いから解放されると思うと嬉しい。