武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

超予測力

2022/7/10-8/21で読了。広電でチマチマ、実家でガッツリ読んだ。
Amazon には Kindle 版しか残ってないみたい。私が買ったのは白黒風見鶏のかっこいい文庫版なのだが。

FACTFULNESS など複数の本で推薦されてたので読んでみた。
たしかに面白かった。
なんとか評論家やアナリストといったいわゆる「専門家」の予想は実はほとんど当たっていない、「チンパンジーのダーツ投げ並み」(いやそれ以下?)というつかみから始まる。
しかし無名の一般人でも、専門家をはるかに凌駕する予測成績を挙げ続ける「超予測者」が存在した!
ということで、「超予測者」たちが「どのように」物事を考えるか(≒予測ゲームに取り組んでるか)を丹念に考察、解説した本。

正確な予測にとって、天才的なIQや特別な情報源などは必要条件でも十分条件でもない。かなり面倒だが、適切な心構えを持ってしかるべき手順を踏めば、凡人でも予測の精度は上げられる!という、地味だが希望も持てる主張。
まあ「そんな面倒なことを苦にせずできる人はすでにそういう才能あるやろ! 凡人ちゃうわw」という反論もあるかもだが。「私は天才じゃない、努力し続ける才能があっただけです」みたいな話か。
早期のフィードバックが必要かつ有益、というのはあらゆる技能において上達のための真理であるな。レコーディング・ダイエットとかもそうで。

けっこうな分量があるので、せっかちな人は「付録 超予測者をめざすための10の心得」だけでも読むといいかも。
以下のような教養ネタも多数あって良かった。

さすが校正者がいるだけあって、誤字脱字が一切なかったのも嬉しかった。