武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

愛はさだめ、さだめは死

久々に電車通勤になったので10分/日ぐらいずつちびちび読み進め、2018/6/3読了。

思えば2016年。SFアイドル(でもある)西田藍さんが「接続された女」を書評なさってたので買ったのだった。行きの新幹線で読みはじめ、東京でそのことを話すと「もう接続されました?」と言われたことを覚えてる。神店ガルむすはもうなくなってしまったけれど。

頭いかれてる感じの実験的な作品が多い。表題作がまさにそうやし、その世界観・ルールが最後までよくわからない話もある。なんと言うか、すごい「尖ってる」短篇集。

そんな中、「接続された女」は比較的「小説らしい」と言える。面白かった。

「男たちの知らない女」が、ちょっと戦慄すべき作品だった。主人公フェントンがやや典型的すぎるきらいはあるが、女性から見た男性のどうしようもない蒙昧さ、絶望的な隔たり。筆者が女性と知ってて読んでるから「なるほど…」とも思えたが、発表当初はいろいろ物議を醸したんではないか?