武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

ヒッキーヒッキーシェイク

久々にハードカバー小説を買って読みました。

ヒッキーヒッキーシェイク

ヒッキーヒッキーシェイク

 

津原泰水さんのことは『五色の舟』の原作者ということだけ知ってたのだが、下記tw見ておおおっ!?となった。

ある意味「表紙・西田藍」やん……!!

これだけで買う理由として十分なのだが、クラウス・フォアマンとは?って調べたら、なんと『リボルバー』のジャケット描いた人そのものなのか。生ける伝説やんか!*1

そして津原さん自身も広島出身とのこと。

もう買う理由しかない…もし中身が気に入らんくても、ジャケ買いとして本棚にあっても十分……というミーハー心(地元愛?) で買いました。

 


面白かったです。最後までどうなるのかわからない・誰が真の敵なのかわからない展開。

紙数が残り少なくなって、これどうやって収拾つけるんやろ、思ってたら最後は早送り(というかスキップ)のような急展開。やや寂しい、でも希望(ハートの9)も感じさせる終わり方でした。

 

「ヒッキーズ」の一員である日米ハーフ美少女、パセリこと「乗雲寺芹香」の設定にはおそらく何割か西田藍さんの要素が入ってるであろうと思われ、実在アイドル小説としても興味津々で読めました(いやだいぶ改変されてはいますが)。

 

「凄腕ハッカー」(作中では“ウィザード”と称される、ハクティヴィストではない)同士の対決、というのも物語の大きな要素。坂村健先生ほどじゃないけど、私も職掌柄、そういうネタでは無茶な描写が出てこないかドキドキしてしまうのだが、そこはそんなに破綻はなかったかと(適度に抽象化されてるので)。

ただ、「プログラム言語が流れ落ち」のくだりだけんん?となった。(スクリプトを相手のコンソールに流したってことかな…傍受されたら危ないと思ったけど……うん、きっとそう…)

 

地名はわずかにぼかされてるけど主人公の竺原(ジクハラ、最後まで読みにくかったすw)は広島出身で、可部線であろうトリコロールな車両も出てきたりする。「お亀」など地元民はバリバリ広島弁で喋ってくれるので、広島の人にもお薦めです。

*1:さらに調べたら横尾さんの方が年上や!