武書房

GREEのレビュー機能が終わるので今後はこっちに書きます。

日本会議の研究

話題になってたこの本。hontoで注文したけどずっと品切れで3週間後にキャンセルされた。その後丸善で普通に買えたけど既に第三刷。

近所に最近できたコメダ珈琲でさっき読了。

こう言っては不謹慎かつ無責任だろうが、非常に面白かった。

日本の現与党を牛耳ってるかに見える「日本会議」の「黒幕」に迫っていく様が。

日本会議の研究 (扶桑社新書)

日本会議の研究 (扶桑社新書)

 

著者の菅野完(たもつ)氏のことは、Twitter上で「のいほい」氏としてアニメアイコンの頃から知ってはいた。しかし、会社勤めしながら、こんなに地道な調査を続けておられたとは。すげえな。

 

日本会議」関係者が今の政権中枢に多すぎる、牛耳られてる、という話はちょいちょい見かけていた。しかしそれって原因ではなく結果に過ぎない=そういう奴らはいかにもそういう団体に所属してそう、ってことでは?という気もしていた。

のだが、この本ではその原因(源流か)は谷口雅春が立教した宗教「生長の家」であるとし、綿密で粘り強い取材でその裏を取っていく。この調査のくだりが滅法面白い。

大本教まで遡ったらどうなるのだろうか…?

 

興味持った方、まあ詳しくは読んでみてください。

私も著者への支援として、親父にも買って渡そうと思う。

 

幸福の科学が近年あれほど極右的な言動を繰り返してる理由も窺い知れた気がした。単にネトウヨ票狙いかと思ってたが、もともと「そういう団体」やったのね。(大川総裁の父は「生長の家」の元地方講師。p.294)

 

この本には「保守」陣営からの反発が多いらしいが、不正確なところがあるならどんどん公に批判して、「事実はどうだったのか」を明らかにしていけばいいと思う。

 

僭越ながら、一つしょーもない指摘をさせてもらうと…

挿入されてる図表の解像度が粗く、読みづらいものがあった。ちょっともったいないなあと思う。

ただ、その程度の難点はこの研究成果の価値をいささかも下げるものではない。