2016/6/11朝読了。
レビューに「シュール」「よくわからない」みたいな単語も散見されたのでやや懸念はあったが、むちゃくちゃ面白くてびっくりした。
全16編の短編集。表紙からフェティッシュ・エロティックな内容を想像するけど、全体から受ける印象のエロ度はそんなに高くない。胸の大きい女性はいっぱい出てくるけど。どう見てものちの「妻」なむちむちの人も事務員として出てくる。
表題作なんかは特にようわからん、ソフトSFと言えなくもないいわゆるシュール(←便利だが安易に多用するとアホになりそうな単語)な話で、えっタイトルそういう意味やったの?ってなるが、やっぱり面白い。
非常にガロ的(←これも便利だが略)な作品とも言えるだろう。『僕の小規模な失敗』を読むに、作者は意識的にそうしていたはずだが、そんだけガロ的でありながらちゃんと爆笑できるというのも凄い。
これを読んだ今、もはや「福満しげゆき」の前に「鬼才」と付けずにはいられない気がしている。