2015/6/21読了。
彼女がちょっと前に買って「面白かった」と言ってて、ずっと家に置いてあった。
興味はあったけど心の余裕がなく、そのままにしてた。
昨今、サザエさん界が「悪用」されつつある、みたいな識者の声も見かけるので
https://twitter.com/icharlotteblue/status/612445485874286593
こら知っとかなあかんなあ、てこともあって休日に読んでみた。
たしかに面白かった。
著者の長谷川洋子さんはあの長谷川町子の妹である(90歳、ご存命!)。
菊池寛に気に入られて文春に入社、直接古典を習ったという洋子さんの文章は、滑らかで味わいがある。
「元カーテンの洋服を着たときの嬉しさ」などすばらしい。
「まり子姉の変な貢献」もおもろい。ほんまにいるのねこういう人。
淡々と書かれてはいるけど、内容はかなり濃密で特殊な世界の話。そして色彩豊かでした。
長谷川家の貴重な記録の書。この一家に洋子さんという語り部がいて良かったと思う。
こういう強烈すぎる人たちの話を読むと、並の「個性的」やとか「わがまま」、「子供っぽい」「うっかり」ぐらいの人はかわいいもんに思えてくるな。
やはり何かが突出した人はその分…というやつか。
それにしても、長谷川家は真のセレブ一家やなあ。
当然のごとく町子さんも、『のらくろ』の田河水泡氏に15歳で弟子入りするとか、いちいち錚々たる人々が出てくるのが凄い。
才能と幸運、時代の流れ、母親の英断、など色々な要因の賜物なんやろうけど。
うーむ、なんか、「昭和すげえなー」と思いました。